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【報告】第5回ファンドレイジング研究会

2009.12.08

第5回ファンドレイジング研究会
■理事・ボランティアが活躍するファンドレイジング■

12月4日、午後6時半から8時半、第5回ファンドレイジング研究会を開催しました。

「ファンドレイジング研究会」は、当協会の会員を対象として、NPOの資金調達改善の事例研究やスキルアップ研修を実施することを目的とするもの。相互の学び合いの環境を担保するために、人数を20名と限定して、参加型で開催することで、ノウハウや知見の集約、共有を図ります。

今回のテーマは、「理事・ボランティアが活躍するファンドレイジング」。

講師には、さわやか福祉財団理事の丹直秀氏、シャプラニールの勝井裕美氏をお招きしました。

はじめに、丹氏が、さわやか福祉財団の「財務担当」(ファンドレイジンググループ)の紹介をしました。

このグループは、全11名。60代後半から80歳を目前にされた方までが、毎週、火曜日の午前中に集まって「作戦会議」。あとは、御都合に合わせて、週何回か出勤されています。皆さん、企業を退職された後に、ボランティアとして参加され、一番、長く活動されている方が今年で12年間。商社や銀行など企業で活躍された経験を寄付集めに活かされているそうです。

丹氏は、今回の研究会のために、この11名にヒアリングを行い、その結果を発表されました。
DSC01056 興味深かったのは、「参加のきっかけ」について。「知人に誘われて」というお答が9人。他は、「堀田さんの講演を聞いて感銘を受けたから」というお答が2人。新しい世界に入るには、やはり「人とのつながり」が後押しとなるのでしょう。また、継続の理由は、「社会の役に立ちたいから」「ミッションに共鳴しているから」と、皆さん答えられたそうです。寄付集めについては、「難しいと感じること」として、「中間支援組織の活動を説明することのむずかしさ」、「企業は景気に左右されるので今は厳しい」といった点を挙げられる方が多かったそうです。一方で、「やりがい」については、達成感、経験・知識・人脈が活かせる喜び、多くの人と出会ること等を挙げておられました。

丹氏によれば、「財務担当」といえば、聞こえは良いが、実のところ会員、寄付集めの苦労が多い業務で全員がボランティア。それでも頑張れるのは、堀田理事長が提唱する「新しいふれあい社会」づくりの夢があるから、とのこと。協会については、若者への教育、税制優遇の促進の提唱など、広く社会に対する働きかけをあげる方が多かったそうです。

続いて、シャプラニールの勝井氏が、シャプラニールの「地域連絡会」を通じた支援者拡大について発表されました。
DSC01099 勝井氏によれば、会員の7割が東京以外に在住。熱心な支援者や元スタッフなどが中心になって、自然発生的に集まって、「地域連絡会」が始まったそうです。今では、全国に26か所の地域連絡会があるそうです。この連絡会の目的は、会員の親睦、交流。「寄付集め」のための組織ではないそうです。

日頃の活動にも決まりはなく、地域イベントへの参加(フェアトレード商品の販売、パネル展示)、勉強会の実施、地域の学校での授業や講演など、それぞれの連絡会が、自由に活動しているそうです。ファンドレイジングについては、寄付集めやフェアトレード商品の営業をしてくれているところもあるそうですが、すべて任意。イベントチラシの発送代などの実費を提供することはあるそうですが、本部からの特別な予算は無いそうです。本部との連携が発揮されるのは、シャプラニールが1987年から毎年行っている「全国キャラバン」の受け入れ。このキャラバンは、現地スタッフや駐在員が、約1カ月間、全国約30か所ほどをまわるもの。目的は、現地支援活動について報告して、地域との関係強化や新規支援者獲得を図ること。集客や運営に地域連絡会が協力してくれることで、とても助かっているそうです。

この連絡会の一番の存在意義は、地域の支援者に活動への参加の場を提供することで、帰属意識が高まり、支援の継続が促せることだそうです。

ファンドレイジングに関しては、それをお願いすることで、連絡会に目標ができて活動が活発化するというメリットがある一方で、プレッシャーになって本部との関係が遠のくという危険性もあるので、あまり強くお願いはしないということです。

合わせて、今回、勝井氏は、シャプラニールの「マンスリーサポーター」制度が成功している話も紹介されました。シャプラニールでは、会員が2,340名、マンスリーサポーター が1,000名いるそうです。このマンスリーサポーターは、月1,000円からの自動引落での寄付で、月1,000円だとしても、年間寄付額では、正会員と同額になるのですが、「会員として議決権を持って、会の活動に深くコミットするほどではないが、活動は支援したい。」という層が加入しているとのこと。こうした寄付メニューの豊富さが重要だということです。

DSC01083 その後、3つのテーブルに分かれてのディスカッションを行いました。テーブルディスカッションでは、2事例から学んだこと、各団体でのボランティアとの関わり方や課題、ボランティアにファンドレイジングにどう協力してもらえるかなど、活発な意見交換が行われました。

毎回、研究会では、終了後に「1時間だけ」の懇親会を開催します。この日も、ほとんどの方が参加され、講師を交えて、和やかな交流と、熱心な議論が続いていました。

なお、研究会では、毎回、終了後の1週間後の週末に、参加者がオンライン上(ファンドレイジングネット:http://frn.npoweb.jp/ )で研究会を振り返る1日書き込みイベントを行います。

研究会の2時間だけではなく、その後に皆で振り返ることで、さらに学びが深まればということで始めたものです。

研究会は会員限定で開催されるものです。会員となって御参加を希望される方は、こちらから会員申し込みをお願いいたします。
https://jfra.jp/wp/form/sanka.php

報告:徳永洋子(事務局)