法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律の制定をうけて-寄付の健全な成長に資するために-
旧統一教会の問題を発端として、あらゆる寄付に一律に新たな規制が課される方向で議論が進んだことを受け、寄付や社会的投資が進む社会の実現を目指す当会といたしまして、11月11日に声明を発表いたしました。
全ての寄付を一律に規制するような新法制定の議論について(11月11日発表)
https://jfra.jp/news/43755
その後、共催5団体とともに、寄付一律規制に慎重な議論を求めるためのオンライン署名活動や集会を開催し、本件にご関心をお寄せいただいた皆様とともに意見交換を重ねてまいりました。
署名にご協力いただきました皆様、ならびに本件にご関心をお寄せいただいた皆様に、改めまして厚く御礼を申し上げます。
12月10日、「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」が国会で成立し、同16日に公布されました。非営利セクターで社会課題解決に向き合う私たちとしても、この法制定により被害者救済が進むことを期待し、かつ私たち自身も被害者救済が進むように取り組んでいく所存です。
今回の法律では全ての法人に対する寄付が一律規制を受けることとなりました。私たちも署名活動等を通じて、寄付の一律規制が寄付を委縮させ、社会問題を増大させることのないよう丁寧な検討を求めてきましたが、その過程を通じて、法律にも法人における寄付の重要性について留意すべきという条文が加わり、また多くの国会議員等の方々から非営利法人の重要性や寄付の重要性への賛同を得ることができました。国会質疑等でもNPO等非営利法人の活動の重要性への言及や、寄付が委縮することのないように取り組むという政府答弁も出ています。
しかし、所轄庁による監督、遺贈寄付などへの影響等、具体的な運用が今後どのようになるのかが非常に重要であると考えています。今後、ガイドライン等の詳細が明らかになっていくと思いますが、引き続き検討の動きを注視し、様々な団体との連携で必要な発信や対応を進めていく所存です。
将来振り返ったときに、本法制定が寄付の健全な成長に貢献したと評価される状況をつくっていきたいと考えています。引き続き皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
日本ファンドレイジング協会
(参考情報)
寄付者の権利宣言:https://jfra.jp/pdf/sengen.pdf
ファンドレイジング行動基準:https://jfra.jp/pdf/koudoukijyun.pdf