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【ご報告】第一回ファンドレイジングセミナー

2009.08.27

第1回ファンドレイジングセミナーのご報告

8月4日の午後6時半から、東京港区の日本財団大会議室で、第1回ファンドレイジングセミナー2009を開催しました。

タイトルは、「“志”で社会を動かすコミュニケーション」。
副題は「~時代を拓くNPOに求められる戦略的広報の視点~」。
講師は、当協会の理事でもある、電通執行役員の白土謙二氏を迎えました。

白土氏は、数多くの企業の広告・広報戦略に取り組んできた経験に加え、長年、全国各地で、NPOの広報力強化研修の講師として尽力されてきました。

その白土氏が、今の時代だからこそ、NPOなどに求められる「攻めの戦略的広報」の重要性を語る・・・ということから、当日は定員150名を超える187名の参加を得ました。

白土氏は、コミュニケーションの基本は「相手の立場を考えること」であることから、NPOは寄付者の気持ちをよく理解する必要があるとし、寄付集めにおいては、なぜ、寄付をしてくれたのかを調べる、また、とりわけ、寄付をやめた人や退会した人には、その理由を尋ねるといったことが必要だと述べました。

また、白土氏は、一般生活者がNPOに寄付をしない理由として、呼びかけがなかった、使い道がわからない、寄付する方法がわからなかった、信頼できなかった、といった項目を挙げ、それらは、どれもコミュニケーションで解決できるものだと述べました。

また、寄付に限らず、NPOの広報において、情報を送る際には、受け手がその情報に注目して理解する義務は全くないのだという前提に立って、独りよがりにならないで、誰にでもわかりやすい表現で、情報を絞り込んで端的に伝えることが大切だと述べました。

具体的には、ポスターやチラシは5メートル離れた所から見ても「何なのか」がわかるように見出しを大きく、そして、人は2秒間で13文字読めるということから、簡潔なセンテンスで伝えたいことを明示する配慮と工夫が求められる、なるべく漢字を使わずに平易な文章にした方がいいとアドバイス。

さらに、同種の分野のNPOがたくさんある中で、あえて、その団体に寄付をしてもらうためには、自団体の本質的な価値を見つけて、寄付者が「支援する理由」を簡潔に提示する努力をしなければならないと述べました。

さらに、コミュニケーションに際しては、企業の情報発信からも学ぶべき点が多いとし、誰をターゲット(対象者)に、どんなメッセージを、どのような手法で伝えて、どのような行動、たとえばNPOであれば、寄付、入会、ボランティア参加といった行動を引き出すのかを明確に計画。実施後には結果を検証して次につなげるという、いわゆる「マーケティング力」がNPOにも求められると述べました。

白土氏は、この論理的な「マーケティング能力」に、他とは一味違う感性「クリエイティブ能力」が伴ったときに、コミュニケーションが成功するということを、具体的な広告例などを例示しながら解説。講演では、実際のNPOのプレゼンテーションと、その同じコンテンツを白土氏がつくりかえた場合にどうなるのかも比較。どちらが正解ということではなく、見せ方の違いがどのような異なった効果を生むかという実例を見て、参加者は多くのヒントを得ました。

白土氏は、NPOが企業に対して支援の提案をする際に留意すべき点も示しました。

まず、CSRレポート等を読んで、その企業のおかれている環境や課題を理解して提案を作成すること。企業の「志」と自団体の「志」の重なる部分、すなわち共有できる精神をさがして提案すること。提案に際しては、団体が得られる支援以上に、『相手企業に起こる良い変化』について訴えることが大切だと述べました。また、たとえうまくいかなくても、その経験から学んでいくことが重要で、支援してもらえなくても感謝や報告をして良い関係性を、将来のために保っていってほしいと述べました。

最後に白土氏は、NPOの「志」と「クリエーティビティ」が企業と社会と世界を、変えていくと述べ、2時間に及ぶ講演を締めくくりました。

今回のセミナー参加者の皆様には、全員、申込時に「あなたの志」を提出していただきました。

当日は、全員の「志」を掲載したものを配布しました。参加者からは、「いやぁ、今日は、すごい人たちが集まっているんですね。」との声があがりました。もちろん、そうおっしゃった御自身も熱い志の持ち主に違いありません。自団体の目指すもの、自分自身の人間としての在り方、どんな社会を実現したいか・・・熱い思いが満載でした。

ひとりひとりの志が確実に社会を動かすのだと実感した2時間でした。

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■日本財団からの応援メッセージ■
なお、当日は、講演に先立ち、日本ファンドレイジング協会の運営と事業を助成してくださっている日本財団から、公益ボランティア支援グループ公益チームの山下大輔氏がご挨拶されました。

「今、NPOが最も必要としているのは、ファンドレイジング力だと考えています。また、広く社会全体に、NPOに対する寄付の意義を理解していただくことも重要です。皆様がこのセミナーを通じて多くのことを学んでいただければと期待しています。日本財団も、NPOへの助成事業と合わせて、ウェブサイトCANPANでの情報提供、新しいクレジット決済システム「CANPANペイメント」など、さまざまなサービスを提供しながら、NPOの皆さんのパワーアップのお手伝いをしていきたいと考えています。御一緒に日本の寄付文化を発展させていきましょう。」と、エールを送ってくださいました。