災害対応チャプターが設立されました
この度、新たに「災害対応チャプター」が設立され、1月27日に設立総会が開催されました。
「チャプター」とは、地域や専門領域ごとのファンドレイザーのコミュニティです。災害対応チャプターは、発災後の緊急対応から応急、復旧、復興、そして防災に至る一連の災害対応において、ファンドレイザーが相互に支え合い、高め合う関係づくりを目指し、知見の蓄積や地域内の人財力の向上、地域間のつながりの構築に資する活動を行ってまいります。
■災害対応チャプター 設立趣意書
1. 設立の背景 | ・過去の大規模災害や、近年頻発する災害の経験により、発災後の緊急対応から応急、復旧、復興、そして防災に至る災害対応では、行政だけでなく、地域コミュニティや災害ボランティアセンター,地域内外のNPOやボランティア等といった多様な主体の協働による対応が必要とされる。 ・このような中で、被災地域での活動経験を有する各地域のファンドレイザーが、2019年のファンドレイジング日本(FRJ2019)において、地域チャプター合同セッションとして、その活動経験を共有した。加えて、その登壇者によって、以後も継続して災害時のファンドレイザーの役割について議論を重ねた。その結果、ファンドレイザーには、災害対応において、資金・資源集めから一歩踏み込んだ「新しい価値を作る」役割を担う可能性があることを見出した。 ・これをより追究し、ファンドレイザー間で共有することで、被災地域のいち早い復興や防災の一端をファンドレイザーが担えるようになると考え、チャプター設立に至った。 |
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2. 災害対応におけるファンドレイザーの役割 | ・ファンドレイザーは、今やそれぞれの分野(中間支援組織、ボランティアセンター、コミュニティ財団等)で活躍をしているが、それぞれの立場で責務や役割があり、災害時の役割についても一概に定義することは困難である。 ・しかし、被災地においてニーズを収集し、メッセージを発信しながら共感を生み出して、外部からの支援を呼び込む役割や、地域や分野のセクターを超えて多様なステークホルダーを「つなぐ」ことは、どの立場のファンドレイザーにも共通して求められる。 ・そして、多様なステークホルダーを「つなぐ」だけではなく、その地域の持続的発展に求められる「新たな価値」を生み出し、地域にとって理想的な復興につなげることが、被災地域における課題解決のためのファンドレイジングとして重要な視点である。 ・すなわち、発災時の緊急的な善意の支援で構築する関係性を、復興過程を通して維持・強化しつつ、被災地域の災害からの「よりよい復興」や防災、およびSDGsの達成に向けたファンドレイジングにつなげるのが、災害対応におけるファンドレイザーの重要な役割の1つと捉える。 |
3. チャプターの役割 | ・災害対応におけるファンドレイザーとしての役割を担う意欲のあるファンドレイザーが、個々に抱える課題を主体的に解決する一助とするため、チャプターでは、ファンドレイザーが支え合い、高め合う関係づくりを目指す。 ・設立時のチャプターの役割は、下記のとおり定める。設立後は、ニーズに応じて柔軟に対応する。 (1)知見の蓄積 ・災害時に対応したファンドレイザーの経験を共有する。 ・災害時に使用し役に立ったツールを、他でも機能するように共有する。 (2)地域内の人財力(ソーシャルキャピタル力)の向上 ・ファンドレイザーが災害時にその地域のキーパーソンになれるよう、常時からつながり、学び合う関係づくりを行う(リソースパーソンの自立的育成)。 ・常時からの災害対応を意識したネットワークづくりにより、災害時に地域の人財力を発揮させる(ステークホルダーアプローチの最大化)。 (3)地域間のつながりの構築 ・発災時の円滑な支援のマッチングにつなげるため、常時から、地域内資源を適切に把握し、災害時に受援の窓口となり得るファンドレイザーを見える化する。 ・チャプターの活動を通して、被災地と非被災地のファンドレイザーが、共有言語を持ちながら、お互いを「イメージ」した連携を可能とする。 |
設立発起人 | 青山 織衣 大阪ボランティア協会(認定ファンドレイザー) 五十嵐 豪 CWS Japan(認定ファンドレイザー) 池田 秀昭 栃木県共同募金会(認定ファンドレイザー) 石原 達也 岡山NPOセンター 上田 和孝 新潟大学工学部、共同代表、運営委員(認定ファンドレイザー) 鷹尾 大英 福井県共同募金会(認定ファンドレイザー) 徳永 健人 READYFOR株式会社(認定ファンドレイザー) 永井 美佳 大阪ボランティア協会、共同代表、運営委員(准認定ファンドレイザー) 橋本 正彦 community HUB 江別港、運営委員(認定ファンドレイザー) 堀江 良彰 難民を助ける会(認定ファンドレイザー) 宮原美智子 くまもと未来創造基金、運営委員(准認定ファンドレイザー) 山崎 庸貴 ふくしま百年基金、運営委員(認定ファンドレイザー) |
<チャプターへの加入について>
日本ファンドレイジング協会の会員で、災害対応チャプターへの参加を希望される方は、下記申込フォームに必要事項をご入力下さい。お申込はこちら:http://bit.ly/3pq5AMM
※ご記入いただいた内容は、日本ファンドレイジング協会と災害対応チャプターで共有させていただくとともに、協会が保有する会員情報を、個人情報の利用目的の範囲内でチャプターに共有することがあります。