【メディア掲載】ビル・ゲイツも山中教授も!格差をなくす「フィランソロピー」って知ってる?
ananニュース(2016/3/13)に、ビル・ゲイツも山中教授も! 格差をなくす「フィランソロピー」って知ってる?に寄付白書のデータを活用いただきました。
http://anannews.jp/article/2016/03/13/2974.html
以下、転載です。
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ほり・じゅん ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN
意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「フィランソロピー」です。
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フィランソロピーとは、個人や企業による貢献活動や寄付活動などを指します。古代ギリシャ語の「フィロス=愛」と「アントロポス=人類」から成り立った言葉で、「博愛」や「慈愛」と訳されてきました。キリスト教的な言葉に聞こえるかもしれませんが、宗教に関なく、実際に困っている人が世の中に増えている今こそ、やらねばならないことだと思います。
日本は寄付の文化が欧米に比べると遅れているといわれています。寄付白書によると、2014年の日本、アメリカ、イギリスの個人の年間寄付総額は、アメリカが27兆3504億円で名目GDPの1.5%を占めており、イギリスは1兆8100億円で0.6%、日本は7409億円で0.2%でした。日本は少子高齢化が進み、格差が開いて子どもの6人に1人が貧困状態。サラリーマンの平均年収は450万円ですが、半分に満たない200万円以下で生活をし、その中で子どもを育てているシングルマザーの家庭が増えています。国や行政だけではとてもフォローしきれないんですね。
もっと寄付に関心を集め、行動につながるようにと、12月を「寄付月間GIVING December」にする働きかけが、昨年、NPOや行政、企業からスタートしました。それに合わせ、マイクロソフト創業者で、ビル&メリンダ・ゲイツ財団代表のビル・ゲイツさんが来日。ゲイツさんは、財団を通して、世界で病気や貧困に苦しむ人たちを支援しています。格差が広がる中、富めるものが責任を持って、貧しい者に経済の再分配をしなければいけないという考えなんです。
寄付はどのように使われるかわからないと懸念する人もいますが、JAPANGIVINGのサイトでは、NPOやチャレンジを応援する形で寄付ができます。iPS細胞の山中伸弥教授はこれを使って大阪マラソンに出場し研究費の寄付を募り、僕も年末に24時間100kmウォークに挑戦して、国境なき医師団への寄付を集めることができました。社会問題解決に関わる認定NPOに寄付をすると税金も優遇されます。間もなく3.11から5年。改めて寄付について考えてみませんか?
◇ほり・じゅん ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN
※『anan』2016年3月16日号より。