【メディア掲載】高校生も楽しみながら考えて・12月は「寄付月間」
【メディア掲載】=高校生も楽しみながら考えて=12月は「寄付月間」に弊協会コミュニケーションディレクター三島理恵のコメントが掲載されました。
高校生新聞 2015年(平成27年)12月10日 12月号
=高校生も楽しみながら考えて=
12月は「寄付月間」
災害支援などのためにお金を寄付したり、生徒会や部活動などで募金活動をしたりした高校生は少なくないだろう。12月は、1年の終わりに寄付について考える「寄付月間」。今年から始まったキャンペーンだ。
(山口佳子)
「寄付月間」は、多くの人が寄付について考え、関心を寄せ、行動するきっかけになることを目指した月間。企業やNPOの代表らが集い、今年初めて実施することを決めた。趣旨に賛同した約30の企業や団体が、12月にさまざまな取り組みを展開する。例えば、古本買い取りを手掛ける企業が、通常の2倍の査定額相当をNPOなどの活動支援に寄付するといった内容だ。
阪神・淡路大震災(1995年)や東日本大震災(2011年)などを経て、日本でもボランティア活動や募金活動が盛んになったといわれるが、欧米に比べ個人からの寄付金は格段に少ないのが実情だ(右表)。
キャンペーンの狙いの一つは「寄付を楽しむ文化」をつくること。寄付月間の事務局員を務める日本ファンドレイジング協会の三島理恵さんは「幼いころから『寄付することでよかった』という成功体験を得る機会が多い欧米人には、寄付活動をより気軽に楽しむ土壌があるようです」と言う。
欧米の高校生は、友達と焼いたクッキーを近所に売り歩いて集めたお金を寄付したり、伸ばした髪の毛を寄付して病人のためのウィッグを作ったりするなど、さまざまな活動に取り組む。「寄付活動を楽しみながら、社会の課題を考えたり、友達や地域と触れ合ったりしているように感じます」(三島さん)
寄付する場合はお金の使い道に関心を持つこと、寄付を集める立場になったら、お金をどう役立てたか、寄付した人に報告することが大切だ。
サイトはhttp://giving12.jp/
<図>
欧米と比べると日本人の個人の寄付額は少ない
日本 6931億円
米国 23兆円
英国 1兆6200億円
韓国 6900億円
*日本以外は円に換算。「寄付白書2013」から
● ヤフーに特集サイト
寄付月間の賛同団体に名を連ねる企業の一つがヤフーだ。
同社は今年のキャンペーンに先駆けて昨年12月、「寄付で、世界を変える」をテーマに特集サイトを開設。東日本大震災復興支援のための寄付などを呼び掛けた実績がある。今年も、Yahoo!ネット募金サイトでの寄付月間の紹介や、著名人によるチャリティーオークションなどを実施する計画だ。
ヤフーは、2004年の新潟県中越地震を機にサイトでのインターネット募金をスタートした。現在は、災害が起きれば即座に寄付サイトを開設する態勢を整える。ネット募金のページも常設しており、寄付先の団体は約200に上る。
ヤフー社会貢献推進室長の妹尾正仁さんは「多くの閲覧者がいるサイトを持つIT企業の責任として、インターネットの力で社会に貢献したい」と話す。同社の酒井卓爾さんは「寄付月間は、各企業や団体の担当者が寄付について一緒に考えるスタートになるはず」と言う。