※以下の記事は、東京学芸大学附属国際中等教育学校6年生(高校3年生)が執筆しました。
第1回目の講座では、「ODAってなに?」をテーマに、外務省発行の書籍を参考資料として配布しました。(「ODA白書2014」、「ODAガール&主夫ボーイ」、「教えて!外務省 知っておきたい国際協力」)その中で、受講生が注目したキーワードは、「恩をおくる」「オーナーシップ・パートナーシップ」。今回の振り返りは、「資料を読んでの率直な感想・今後リサーチしたいこと」を聞きました。
ODAについて少しは知っていたが、戦後の「恩送り」が原点であることをはじめて知った。支援の対象であったコロンビアの女の子の手紙などを通して、経済での条約や協定だけでなく、ODAの取り組みのように人と人の関わりで繋がりを築けるのだと感じた。ただ、ODAは国の政策で私たちの税金で行われているため、私たちがODAの仕組みを知り、理解した上で支援することに本当の意味があるのではないかと思う。また、中にはODAが税金で行われる援助であることに対し、不満の意見もあるのだと知った。私は個人的に、支援に意味はあると思う。以前、日本がトルコ人を助けたことに恩を感じ、何十年も経った後の東日本大震災でトルコが日本に恩返しとして物資を送ってくれたことを学んだ。このように、すぐに利益は直接日本に返ってこないかもしれないが、ODAの援助によって国同士または市民間の友好関係に大きく貢献しているのではないかと思う。一方、漫画やコラムなどで広報はされているが、あまり目に着く、手に取ることがないため、私たちがODAについて知る機会が少ないと思った。だからこそ、この授業でODAや国際協力について学ぶということに意味を感じた。
私はODAという言葉自体を聞いたことはあるけれど、それが何なのかを一切知らない状態で、受講した。そのため、今回資料を読んでみて、最初は発展途上国の支援ということで、日本国内で税金をかけるべき問題はたくさん存在しているのに、発展途上国に税金を使用した支援をするべきか、と批判的に捉えてしまった。だが、戦後の日本が他国の支援により復興出来たように、日本も発展途上国の支援を行っていくことで、恩をおくることができること。そして、これは結果的に「日本」というブランドの向上につながり、中小企業が発展途上国に進出する時に、進出しやすくなる。これらを踏まえると、ODAは日本にもメリットのあるのだと感じ、肯定的に捉えることができた。
だが、疑問に感じたこともある。1つ目に、発展途上国の支援を行う時、どのようにして支援を行う国を決めているのだろうか。2つ目に、ODAと民間が行う支援の違いは何なのか。3つ目に、なぜODAはここまで知名度が低く、注目されていないのか。国民は自分たちの納めた税金がどこにどのように使われているのかもっと興味を持つべきなのでは、と思う。
社会貢献教育の全国の実践事例についてもっと知りたい方はこちら!
子ども達の学びを寄付で応援したい方はこちら!
Commentsコメント