投稿日:2017年1月6日

Facebookをつかったファンドレイジングは、友だちが少ないほうが効果的

人は必ずしも、学校を良くしたいとか、病気と闘いたいという理由から寄付をするとは限りません。

寄付をする人は、しばしば、ただ単に寄付を求めてきた人に対して親切にしたいだけだ、ということを研究者が発見しました。

しかし、その説はソーシャルメディアに関しては限界があります。

ファンドレイザーの社会的ネットワークが広がるにつれ、潜在的な寄付者がファンドレイザーを助けたいと思う気持ちは弱まり、一般的に寄付者あたりの寄付金額が少なくなるからです。

 

分析方法

経済学者であるKimberley Scharf教授(Warwick大学)とSarah Smith教授(Bristol大学)の二人は、2012年の研究の中で、人々が寄付をする最も重要な理由の一つは、ファンドレイザーとの個人的な関係であるということを発見しました。それは、チャリティーの評判や、税制の優遇措置よりも重要だというのです。

さらに両教授は、「The Journal of Public Economics」の中で、チャリティー目的の寄付を集めるために自転車のチャリティレースやマラソン、その他の活動に参加した人々が開設した35,571件のオンラインファンドレイジングのサイトを分析した結果をもとに、2012年の研究成果をフォローしています。それらのチャレンジは個々の参加者のFacebookのページにリンクしており、研究者は、寄付を募った時点でそのファンドレイザーに何人の友だちがいたかを知ることができます。

 

分析結果

Facebook上の友だちの数が増えるに従い、チャレンジごとの寄付は少なくなるという結果が得られました。

例えば、252人の友だちがいる参加者への平均的な寄付額は、77人の友だちがいる参加者への寄付額を10%下回ります。友だちの数が654人まで増加すると、寄付者一人当たりの平均寄付額は20%も低下しました。

これは、「フリーライド」と呼ばれる現象を反映しています。つまり、寄付者は「寄付をしてくれそうな人が多ければ多いほど、他の人が不足を補ってくれるため、自分が寄付をする必要性は弱まる」と確信するということです。

その考え方は、突出した、十分な資金力のあるチャリティーに典型的に見られます。つまり、他に十分な寄付者がいるために、個々の寄付者が寄付をしなければならないという義務感が弱まると考えられるのです。

 

しかし、Scharf教授とSmith教授は、フリーライドだけが、寄付の額と(Facebookの友だちの数に代表される)ファンドレイザーの社会的な関係の大小との負の相関関係の主な原因ではないと結論しています。

彼女たちは、「相関的な利他主義」呼ぶものを理由に挙げています。

寄付者は、公共の利益への寄付に対してぬくもりを感じているというよりもむしろ、彼らが絆を感じる人々をサポートすることによってそれを得ているというのです。ファンドレイザーの社会的つながりが小さいほど、寄付者はファンドレイザーにより親近感を覚え、寄付を行うことに、より寛容になるのです。

「寄付者は、『Cancer Research UK』に関心があるかもしれないし、ないかもしれません。

しかし、彼らはファンドレイザー自身には大いに関心をもっています。」と、Scharf教授は言います。

「寄付者は、ファンドレイザーをハッピーにしたいのです。だから、彼らは寄付をするのです。」

 

より深く掘り下げると

ファンドレイジングに加わるよう個人に協力を求め、そのためにソーシャルメディアの利用を勧めるチャリティーは、寄付者が自身のチャレンジを、家族や近所の人、同僚といった、フェイスブック上のとりわけ近しい間柄に拡散することを望んでいるかもしれません。

Scharf教授は言います。

「ファンドレイザーの交友関係の外側のふちにいる人々は、呼びかけに応えてくれるかもしれません。しかし、それは気前良くではありません。

彼らは、ファンドレイザーが心のぬくもりを感じることに関心があるのです。でも、それは母親がわが子に対して抱くほどの真剣なものではありませんけどね。」

 

引用記事

The Chronicle of Philanthropy by Alex Daniels

「Facebook Fundraising Works Better With Fewer Friends」

https://www.philanthropy.com/article/Fewer-Facebook-Friends-Is/237279?cid=cpfd_fav

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