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プレスリリース|社会課題の解決に革新的に取り組む4社を採択 |「アウトカムファンド for IMM」がインパクトの創出・向上を支援

日本ファンドレイジング協会(以下「当協会」)と、韓国SKグループの企業財団であるCenter for Social value EnhancementStudies(以下「CSES」)による「アウトカムファンド for IMM」では、革新的なアプローチにより社会課題の解決に取り組み、インパクトを創出する4事業者を採択いたしました。本プログラムは、インパクトの創出を志向する事業者を対象に、3年間にわたって年間最大1,000万円の資金提供とインパクト測定・マネジメント(IMM:Impact Measurement and Management)の伴走支援の提供を行うものです。
 
本プログラムのWebサイト:https://jfra.jp/impact/
 

 

プログラムの概要

組織や事業による社会・環境に対する変化である「インパクト」を向上・拡大していくためには、インパクトを可視化し、その向上と拡大に向けた体系的な取り組みである「インパクト測定・マネジメント(IMM)」が不可欠です。本プログラムでは、創出されたインパクトと連動した年間最大1000万円の資金と、インパクト測定・マネジメント(IMM:Impact Measurement andManagement)の伴走支援を提供することを通じて、事業者によるインパクトの創出を後押しします。そして、多様で複雑な社会課題の解決、ひいては人々のWell-beingの向上につながることを目指しています。
 

採択事業者・コメント(五十音順)

応募50件からインパクトスタートアップ・NPO・IMM等に詳しい専門家で構成される選考委員会による書類・インタビュー選考を経て、以下の4事業者を採択しました。
 
株式会社キズキ https://kizuki-corp.com/
 

 

当社は「何度でもやり直せる社会をつくる」というビジョンの実現に向け、不登校や中退、引きこもりや生活困窮、うつや発達障害など、様々な困難に直面した方たちに向けた様々な事業を展開しています。本事業では、うつや精神・発達障害等の就労に困難を抱える方たちが「適職」を見つけ、それぞれの特性を活かして活躍するための最適な支援の在り方について、大学との共同研究や企業との連携プログラムを通じて検証・実践していきます。そして、将来的により多くのインパクトを創出し、福祉業界の支援の在り方の変革を目指してまいります。

 

代表取締役 安田 祐輔氏 

私たちはこれまでの事業活動を通じて、障害を持っていたとしても「キャリアを築いて活躍したい」と願う方々にたくさんお会いしてきました。特に私たちの事業で支援している精神・発達障害の方々はそれぞれが抱える障害特性の個人差が大きいため、それらの特性に最適な職種や働き方を実現するための個別性の高い支援が重要です。そこで弊社は、「人」と「テクノロジー」をかけ合わせ、本人の特性に最適な職業や働き方の提案や、その実現に向けた就労支援を提供し、障害の有無にかかわらず誰もが活躍できる社会の実現に取り組んでまいります。

 
Community Nurse Company 株式会社 https://community-nurse.jp/
 

 

Community Nurse Company株式会社は、“コミュニティナース”(※)を社会インフラとなることを目指し、2017年に設立しました。主な事業として「コミュニティナース育成事業」、「コミュニティナース社会実装のモデルづくり」を行っています。
コミュニティナースとは、地域の人の暮らしの身近な存在として『毎日の嬉しいや楽しい(Well-Being)』を一緒につくり、『心身社会的な健康と安心』を実現します。地域の人や異なる専門性を持つ人と共に自由で多様なケアを実践するというコンセプトです。

 

代表取締役 矢田 明子氏 

医療機関がコミュニティナーシングを展開することは、これからの地域社会にとって重要な社会インフラとなる可能性があると考えています。医療機関は、日々の診療の中で多くの住民と日々接触しているからこそ、地域社会で構築すべき地域のつながりの重要性が見えています。 この認識を持つ医療機関と連携し、コミュニティナーシングを展開することで、これまで以上に多くの方とともに「毎日の嬉しいや楽しい(Well-Being)そして、心身社会的な健康と安心」という社会的インパクトを広げていけると考えています。医療機関にとって今回の取り組みは、新たな挑戦ですが、アウトカムファンドからの強力なサポートを受けることで、必ず形にしていけると確信しています。

 
株式会社スタンドバイ https://standby-corp.jp/
 

 

スタンドバイ株式会社は、いじめを中心としたココロとカラダの不調を抱える子どもへ「テクノロジーといじめ専門ナレッジ」でいじめ問題解決を目指しています。いじめや悩みを匿名でチャット報告・相談するアプリや健康観察のシステムを提供しています。また独自の教育コンテンツを用いて学校現場へ出張授業を行うソーシャルベンチャーです。

 

代表取締役 谷山 大三郎氏 

私たちは2015年から8年間、いじめ問題解決に向けて、子どもが苦しい時に相談できる環境づくりに取り組んできました。
同じ想いを持ち応援してくれる方とともに活動を広げ、現在は約1200校の学校に私たちのシステムを導入いただくことができました。しかし、まだまだ全国にはいじめで苦しむ子どもたちがいます。今回、アウトカムファンド for IMM様からの支援を受け、さらに多くの子どもたちを救う機会を広げていきます。

 
NPO法人LivEQuality HUB
https://livequality.co.jp/
 

 

LivEQuality HUBは、名古屋を拠点にシングルマザーの居住支援を行うNPOです。株式会社LivEQuality大家さんとの緊密な連携を通して、物件の提供からその後の生活支援・社会資源との繋がりづくりまで一気通貫で行う住まいを低価格で提供することで、DVなどを理由に避難し、制度の狭間などで困窮する母子の自立をサポートします。本プログラムを通じて、本取り組みのモデル化、および他地域へのモデル展開の準備を進めてまいります。

 

代表理事 岡本 拓也氏 

NPO法人LivEQuality HUBの設立以来、とにかく良い事業を創るべく、チーム一丸となって現場づくりに邁進してきました。LivEQualityとの出会いによって、”住まいと繋がり”を得たシングルマザー母子は、困難な時期を乗り越え目覚ましい変化を遂げます。そんな姿を目の当たりにし、我々の方がエンパワーされる日々です。次のフェイズは、活動のインパクトを可視化すること。アウトカムファンドfor IMMにお力添えいただき、更なるインパクトに繋げてゆきます。

 

協働パートナーからのコメント

 

Center for Social value Enhancement Studies(CSES)
院長 ナ・ソクグウォン氏


「アウトカムファンド for IMM」の開始と参加事業者の決定ができたことを大変嬉しく思っています。今回採択された4つの組織はいずれも、地域社会高齢化、就労への断絶、いじめ、シングルマザーなどの多様なテーマにおいて、革新的な方法で社会課題を解決しています。CSESと日本ファンドレイジング協会が力を合わせて作り上げた新しいモデルを通じて、これらの事業者がより多くのインパクトを創出し、日本のインパクトエコシステムに貢献できることを願っております。

韓国では、企業が創出したインパクトを測定し、それに比例した資金提供を行う成果連動モデルは、社会成果インセンティブ(SPC:Social Progress Credit)として試みられております。2015年からこれまでに社会的事業を行う368社へ603億ウォン(約67億円)の資金をインセンティブとして提供してきました。今年から新しく始まる日本の「アウトカムファンド for IMM」も4社から始め、今後はより多くの企業とより大きなインパクトを創出することができるように持続的に成長していくことと思います。

私たちは、韓国と日本がともに経験している孤立孤独や少子高齢化などの社会問題を、成果連動モデルを通じて効果的に解決し、この過程で得た教訓を今後アジアの様々な国とも分かち合えることを願っております。 日本においてインパクト創出に取り組む組織・企業の皆様、「アウトカムファンド for IMM」と参加事業者へのサポートをどうぞよろしくお願いいたします。

 

さらなるインパクトの創出・向上に向けて

当協会は、社会課題の解決に革新的に取り組む4社に対して、今年度から3年間にわたって、インパクト測定・マネジメント(IMM)の導入に関する伴走支援と、創出されたインパクトと連動した資金提供により、インパクトの拡大と向上をサポートいたします。
本プログラムをきっかけとして、IMMおよびインパクト志向が広く普及・推進されていくために、本プログラムのインパクトレポートや報告会等を通じて、インパクトの成果やIMMの取り組みに関する情報を発信していきます。
 
【本件に関するお問い合わせ先】
認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会
アウトカムファンド事業 事務局(担当:松島)
TEL:03-6809-2590 Email:impact@jfra.jp