投稿日:2021年1月6日

社会貢献教育とスポーツ、そこにある共通の想い|私が寄付をする理由ー寄付者インタビュー

久保田さんとの出会いは、当会が主催する社会貢献教育ファシリテーターの研修にご参加頂いたことにはじまりました。社会貢献ファシリテーターして、また、社会貢献教育の推進のためのご寄付に込められた想いをお伺いしました。

プロフィール

一般社団法人東京スポーツクロスラボ 代表理事 久保田淳(写真左)

東京生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。蹴球部に所属し、サッカー大学日本一を目指す。大学卒業後、都市銀行に8年間勤務。個人から上場企業まで、学校や病院、寺院なども担当。銀行退行後に筑波大学院体育研究科に入学、スポーツ経営学研究室にて学び、修了。2001年よりJリーグのFC東京にてホームタウン活動の推進、街づくり、地域活性化を担い、さらにサッカースクールの運営をはじめとした普及活動の事務局も担当。「スポーツ、サッカーには多様な価値があります!その活用を通じて、社会課題の解決に努めてまいります!プロスポーツの持つ『つながる・つなげる』チカラと『広める』チカラを通して、多くの気づきを生み出していきたい」と考えている。

聞き手

日本ファンドレイジング協会 マネージング・ディレクター 大石俊輔(写真右)

きっかけはたまたま。世の中のことを学べると思った。

私は、仕事で、スポーツを通じて地域社会との繋がりを深める活動や、スポーツを通じた社会貢献に取り組んでいます。スポーツ選手を応援してもらうということだけでなく、地域の皆さんと一緒に、地域の困り事を解決したり、そのお手伝いをするような活動をしています。そうして世の中を見てみると、非常に多くの社会課題があるんだと知りました。子どもの貧困の問題など、今まで、自分では気づかなかった問題があるんだと。

日本ファンドレイジング協会を知ったのはたまたまでしたが、協会が世の中を良くしていくために色々なヒトたちを繋いで応援していくことに関心を持ち、社会貢献教育ファシリテーターの養成講座があることも知りました。自分が資格をとって誰かに教える、最初はそんなつもりではなく、「社会貢献という全体像が自分自身が学べる良いチャンスだな」と思って。そして、たまたま出張のタイミングとあったんです。本当のきっかけはたまたま(笑)ただ、学ぶうちに、社会貢献教育の必要性が確信に変わっていきました。

選手やスポーツを応援する、それだけではなく、もっと、スポーツを通じた価値を社会に広げたい、スポーツがもっと影響を与える存在になるにはどうしたらいいのか、そのためには、業界の内側にいるだけでなく、スポーツに関わっていない人たちからは、どう見えているのだろうか、どのように伝えたらいいのか。寄付やボランティアを学ぶ中で、その視点を学ぶことができる、活動を拡げていける、そう感じました。

誰かのために。社会貢献もスポーツも全てつながっている。

活躍するスポーツ選手を見ていて思うことがあります。一流のプロ選手たちは、ただ単にプレーだけでなく、ものの見方や考え方も優れていて、人間力というのでしょうか、そうした面も鍛えられています。そのときに、誰かのために、そうした考えた方が非常に大切になってくると思うんです。

選手としては、プレーを続けていけば、経験もスキルもついてきますが、だからといって一流の領域にいけるわけではなく、そうしたマインドがなければ、なかなかその域にいけるのは難しいのではないかとさえ思います。

Jリーグのクラブとして、子どもたちへのサッカー教室や、地域コミュニティへの貢献などを積極的にすすめています。例えば、少年院の子どもたちの復帰をサポートする活動では、少年院でのサッカー教室、さらには院外実習として練習場に来てもらい、用具やグラウンドを整備する仕事体験をしたり、ファンが応援してくれている様子を見学したり、選手とも1対1で対談してもらったり。

選手の中には、クラブの公式な活動だけでなく、個人として応援メッセージをおくったり、活動の現場に足を運び、自分の目で見て、ボランティア活動に参加したりする者もいます。

以前ある講習会で、子どもたちの貧困の問題は世代間で連鎖してしまうことを知りました。世帯収入の格差によって、様々な社会経験有無のレベルにまで影響が及び、それらはなかなか変えることができないと。でもそれは、もしかしたらスポーツを通じてできるかもしれないとも感じました。スタジアムに来てもらうと、観客や働いている人などそこには何万人という人の世界があるわけです。そして、選手だけでなく、裏方のお仕事など色々な仕事に励んでいる人たちを見て、誰もが色々な役割を持っており、そのおかげで社会が支えられていることを実感することもできます。さらに仲間と一緒に試合を観戦して応援し合うという体験もできます。

サポートする側やされる側ということでなく、それぞれが自然につながっていくと良いと思っています。

大きなことじゃなくて、最初の一歩のきっかけになったらいい。

社会貢献教育ファシリテーターとして、中高生に接していて思うことは、やっぱりこの活動は大事だなということです。というのも、自分自身を振り返ると、小学校から大学生になっても、「寄付」ということを向き合って考えたことがなかったわけですが、「寄付の教室」ではしっかりと「寄付」を考えてもらえます。中には、例えば、ヘアドネーションをしている生徒がいたりする。そうすると、他の生徒たちは、仲間やクラスにもそんな風に考えて行動している生徒がいるんだという新たな発見が生まれ、さらに行動した生徒自身にも、自分の行動は意味のあることだっただという自己肯定感にもつながると思うんです。
社会に貢献するというのは、正解があるわけではないですし、自分で考える最初の一歩のきっかけになったらいいなと考えています。そうして当事者意識を持つことで、みんながみんなで支えあえる社会につながっていくとも思います。

私自身が寄付をするのは、応援する気持ちからです。それは楽しみが増えることにもつながるんです。ちょっとでも相手が良くなってくれたり、活躍してくれたらいいなーという楽しみです。そして、寄付は金額の大小ではありませんが、少ないより、多いほうがいいかなって(笑)そう思ったときに、少しでも寄付できるようになろうと、自分自身が頑張るパワーにもなっています。

本インタビューは、寄付月間である12月にオンラインで行いました。
寄付月間とは、「欲しい未来に、寄付を贈ろう。」をテーマに、寄付について考える月間です。
寄付月間 -Giving December-

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