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社会貢献教育ジャーナル

特集やコラム、実践者へのインタビューなど
社会貢献に関する記事を日々更新しています!

社会貢献チャレンジ

日本とミャンマーの高校生がLearning by Giving for Twoを受講して

はじめに

 2022年5月21日から7月9日まで国際協力や社会貢献活動に興味のある熊本の高校生(真和高校・熊本高校・尚絅高校)と、ミャンマー・シャン州タンボジ寮生の計41名でLearning by Giving for Twoが行われました!これは、異なる文化・社会的背景を持つ2つのグループ間による交流・対話を通して、寄付先を決定するLearning by Givingの発展型プログラムです。

 今回は、この全く新しいプログラムを受講した日本とミャンマー双方の生徒さんの内面に迫っていきたいと思います!

はじめに

左上から時計回りにのん、ソーコー、ピネルワ、だいち


のん
日本の高校2年生。国際協力や国際貢献に興味がある。

だいち日本の高校2年生。NPOや社会貢献に特に興味があるわけではないが、新しいことに触れたいと思い今回のLbGに参加。

ソーコーミャンマー、チン州出身の17歳。看護師になるのが将来の夢。

ピネルワミャンマー、チン州出身の10年生。将来は学校の先生になるのが夢。

プログラムを終えて

かん:今回のLearning by Giving(LbG)は従来のLbGに「For Two」の要素を追加した新しい取り組みでした。プログラムを終え、まずは率直な感想をお願いします。

のん:私はもともとNPOやNGOに興味があったのと、ミャンマーについて詳しく知りたいと思って今回のLbGに参加しました。正直、始めのほうはLbGの趣旨をあまり理解していませんでしたが、プログラムを通じてそれぞれのNPOの基本的な理念に共通性があると感じました。

だいち:最初はミャンマーという全く関わりのない国の生徒とプログラムを進めるということで半信半疑な気持ちでした。実際に現地と対話して、「あ、本当に対話しているんだー」って思ったのが率直な感想です。

ピネルワ:今までは自分と家族を中心に考えていました。プログラムに参加して、誰にも困難はあるので互いに助けたいと思うようになりました。

ソーコー:僕は社会貢献について若干知っていたけど、あまり多くは知りませんでした。プログラムに参加して社会貢献について学べたし、支援は一人だけではなくて皆で協力して行っても良いと知りました。

互いの印象の変化とは

かん:今回は日本側もミャンマー側もお互いに未知の相手との対話だったと思います。実際にプログラムを修了した今、相手の印象はどのように変化しましたか?


だいちミャンマーの人たちがとても暖かい人であると感じました。特にミャンマーは政治情勢が不安定なのでメディアを通してはあまり良い情報が伝わってきていませんでしたが、直接話すことによってミャンマーの人たちの暖かさや素直な雰囲気を感じ取ることができました。


のん:ミャンマーの人たちは徳を積むことの大切さを説く仏教の教えもあってか、思ったよりも良い人たちでした。また、ボランティア精神も旺盛で日本人が意外と何もしていないことに気が付きました。


ソーコー:やはり、日本はとても発展していると感じました。技術力、日本車、機械などが発展しているイメージがあります。


ピネルワ:参加する前はなぜ日本がミャンマーを支援しているのかと疑問に思っていましたが、参加することによって日本の人の想いや、ほかの国のようにミャンマーを発展させたいと言う想いを知って励まされました
互いの印象の変化とは

ミャンマー側とオンラインを通じて対話するのん

寄付先を決めるときに重視した点

かん:今回はミャンマーで多方面から活動するNPOが寄付先候補となりましたが、皆さんは寄付先を決めるときに何を重視しましたか?

だいち:どのNPOも非常に魅力的な活動をしていたので、それぞれに均等に寄付したかったです(笑)個人的に特に意識した点は「ミャンマーの伝統や固有のもの」を守れるかです。固有のものは失うと元に戻せないし、国が発展した後も残ってほしいと思いました。

のん:今回はただ単に多数決で寄付先を決めるのではなく、全員で話し合って決めることを大切にしました。人によって視点が違うし、視点が違えば優劣も違うので特に難しかったです。ディスカッションの後半で今まで発言していなかった人が発言した事はとても嬉しかったです。

ピネルワ今困っている人を重視しました。また、考えるのがとても難しかったけれども、私たちの寄付が本当に役立つのかと言うことも考えました。

ソーコー:僕はTai Youth Organization(1)を選びました。なぜかというと、今の政治状況があまりよくないからです。多くの国内避難民が発生していて、彼らの居場所をなくしてはいけないという思いやりの気持ちで選びました。

(1)Tai Youth organization: ミャンマーの国内避難民への緊急支援や若者に対する自立支援を行う団体。

寄付先を決めるときに重視した点

熱心に話し合いを重ねるミャンマー・ダンボジ寮生

お互いの決定を受けて

かん:今回は日本側とミャンマー側のそれぞれで寄付先を決定しました。お互いの決定を受けてどのように感じましたか?


のん:日本で決まらなかった方の団体(Tai Youth Organization)に寄付することに決定したということだったので、自分たちの思いが通じたように感じて良かったと思います。ミャンマー側は決定まで2日以上かかったらしいと聞いて驚きました。(2)


だいち
:ミャンマーの人たちが重視していることが分かってよかったと思います。彼らが寄付先を決定した理由を聞いて「あー、なるほどね」としっかりと腑に落ちたし、安堵しました。


ピネルワ:とても納得しました。日本と同じくミャンマーでも2つの団体の引っ張り合いになって、結果的にお互いが選ばなかった方を選んだので良かったと思います。


ソーコー:日本が技術支援、ミャンマーは国内避難民支援という違う領域の団体を選ぶことができて良かったです。
(2)日本はミャンマーの農村部にて菜園や医療を通じて住民の健康をサポートする活動を展開する「ミャンマー ファミリークリニックと菜園の会」に寄付した。

今後の展望

かん:最後に、Learning by Giving for Twoを経験して、今後どのように活動していきたいですか?


のん:今までNPOやNGOをあまり身近に感じることが出来なかったので、今回のLearning by Giving for Twoを機に、こういう活動に興味を持って参加していきたいです。特に、今回の仲間は共通の関心軸を持っているので一緒に活動していきたいです。


だいち:今回のLearning by Giving for Twoでなまの情報に接することの大切さを実感しました。ミャンマーの人たちと実際に交流して初めて知ったことも多かったので、今後も積極的に自分から動いていきたいです。


ソーコー:今回のプログラムで社会問題について学ぶことができました。今後はもっと勉強して、学校の試験に合格して、社会問題を解決できるようになりたいです。


ピネルワ社会貢献の大切さを学ぶことができました。私は、将来看護師になって、お金をたくさん稼いで、そのお金を困っている人に使いたいです。

おわりに

 以上、Learning by Giving for Twoに参加した生徒へのインタビューでした!全く違う立場の生徒たちが、最終的に社会貢献について学び、学び合えたことは何よりも良かったと思います。今回学んだことを活かしてそれぞれの参加者たちが自分の夢に向かって活動できることを期待しています!

Learning by Giving for Twoの詳しい内容はこちらの記事をご参照ください!

本プログラムは、Water Dragon Foundationの助成を受けて実施しております。

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