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社会貢献に関する記事を日々更新しています!
輪湖みちよ(写真左)
板橋区立板橋第三中学校 社会科教員
聞き手
日本ファンドレイジング協会 マネージング・ディレクター 大石俊輔(写真下)
日本ファンドレイジング協会 インターン 佐藤晴香(写真右)
路上生活者の炊き出しや診療活動を行う山友会の方とつながり、ボランティアやお話を聞く機会をいただいて、大人ならちょっと躊躇して立ち止まってしまうことでも、生徒たちは本当に素直に乗り越えてしまうので、「子どもってすごいなあ」と何度も感じさせられました。路上生活者や支援団体の方に声をかけてもらったりする中で「自分たちは役に立っている」と感じる生徒の姿を見てきました。
ある生徒は「(ボランティアを)誰かのためにしていると思っていたけれど、実は自分が一番力をもらっている」とも話していましたね。
私としては、山友会の方に外部講師として講演をしていただくことは、生徒(学校)と社会とがつながる第一歩であると考えていました。これをきっかけに生徒がもっと社会とつながる教育の形を探す必要があるんじゃないかと感じていました。そう思いながらも、どこかでNPOの方はNPOの方、地域の方は地域の方、そんな風に壁を作ってしまっていたような気がします。
Learning by Givingに参加して、日本ファンドレイジング協会や社会貢献教育ファシリテーターの方々と協働して授業を行ったことで、今まで乗り越えられなかった壁を越えられたと感じています。学校だからこれはできない、学校のことは学校でやる、そんな思い込みを取っ払って、やりたいことをどんどん提案できたので、本当の連携の形が見えるきっかけになりました。
その後、同じ学年の先生の影響もあり、日本ファンドレイジング協会でインターンをさせていただきました。LbGでの協働体験を踏まえて、働く人や組織のあり方を学びたいと思ってのことです。
インターンを通して、学校を外から見る経験をしたことで今では、学校と社会がつながる学びのあり方について、様々な視点で考えることができました。今では、同じ思いをもつモチベーションの高い先生方とつながれていてすごく刺激的です。
今後は生徒たちが、「良さや個性を活かしてやりたいことができる」「自分たちの行動が社会を変えることにつながる」と感じるような、子どもたちが社会と直接つながる学習機会を生徒や保護者、地域の方々、そしてNPOや企業の方々と創っていきたいと思っています。
中学生がもつ力は無限大だと考えているので「やらされた」じゃなくて「生徒が自分で求めて作った」そんな楽しい学びの機会が理想です。
そのためには、私一人では足りない部分ばかりなので、色々な方々の力を借りながら進めていきたいなと思っています。生徒に寄り添って生徒の「なぜだろう?」を現場で一緒に考えてくれる人、生徒の興味がある分野も多種多様なのでそれに合った専門家の方々、生徒たちの学ぶ心に火をつけるような体験をされている方など。
生徒は親に大事にされている、学校に大切にされている、という意識はもっています。でも一方で、社会とはあまりつながりがない現状があります。だから、社会の人がこんなに自分と関わってくれる、大切にしてくれていると思えるようになれば、自分の行動が社会に影響を与えると気付くことができると考えています。
子どもたちに寄り添って、生徒を中心に社会全体でつながっていく、そんな社会を目指したいと思っています。
中学生のチカラ・すごさを社会に広めることが社会が変わるきっかけになります。
そう信じてこれからも生徒とともに挑戦し続けたいです。
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