特集やコラム、実践者へのインタビューなど
社会貢献に関する記事を日々更新しています!
はじめまして。学生レポーターのはるかです。私は、兵庫県立小野高校で3年生の時に「寄付先を子供たちに託すプロジェクト(Learning by Giving)」を受けてから、社会貢献というワードに出会い、今は横浜国立大学で学生をしながら、日本ファンドレイジング協会でインターンをしています。
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推薦入試を考えてはいたけれど、何の目立った部分もない私。
高校1年生の時、先生に何気なく
「私、推薦を考えているんですけど、何もしてないし、何も持っていなくて。どうしたらいいですか?」と不安を口にしました。
すると先生は、「とりあえず日経新聞を読んでみたら?推薦の小論文のヒントが隠れているかもしれないし。」確かに、私が受験を予定していた大学は、その年の経済のトレンドが受験問題になるケースが多く、先生は受験に不安を持つ私の悩みにぴったり合った解決策を示してくれました。ただ、実際に新聞を読むと自分が知らないことがほとんどで、そもそも情報量が不足していたから、何もできなかったんだと気付きました。
はじめは毎日連絡して読めずに週末にまとめて読んだり、読むのをあきらめてしまっていた時もありました。
しかし、冬休み前に卒業生の先輩から話を聞く機会がありました。その時、先輩が「受験準備をもっと早くからするべきだった。」「新聞を読んでスクラップノートを作っていたら役立った」と言っていたのに刺激を受け、そこから自分の中で火がついて、朝起きたら新聞を取りに行って読むということが習慣化されていきました。先輩と自分を比べて、「自分はもっと何かしなきゃいけない」と危機感を持った瞬間だったと思います。
新聞を毎日読んでいて、私が目を止めるポイントは「地元のこと」でした。地元でこんな企業が大活躍しています、近くの高校の生徒の取り組みが評価され素晴らしい表彰されました、といった内容などです。身近なところにも自分の知らない新しい取り組みがあるというところに興味を持ったのだと思います。
でも、小学生の時からずっと「東京に行きたい!」「都会に住みたい!」と思っていたので、自分にとっては意外なポイントでした。新聞を読んで膨大な情報に触れる中で、自分の興味関心があるところに立ち止まって、考えるようになっていました。
高校3年生の時に、学科特有の授業として課題研究という授業があり、「支援」に関する班のメンバーとなり、活動をしました。そして、日課の新聞記事をきっかけに、先生に提案して実際に自分で連絡を取り、Learning by Givingに参加することが決まりました。今思うと、新聞を読んでいたからこそ出会えた機会でした。
Learning by Givingを受講して、そして支援班として1年間活動して、「社会貢献」というテーマにアンテナを立てて生活するようになりました。
授業の中では、インタビューを通してNPOの方にお話を聞き、自分たちでもたくさん調べました。
その中で、今までの私は“当事者じゃないと分からない。だから自分には関係ない、知ろうともしていない。”と考えていたのだと気付きました。
障がい者ランナーの育成をするNPOの方は、障がいがあるからできない、とあきらめていたことでも、見方ややり方を変えれば、障がいを持っていてもランナーとして活躍できるようになったとお話してくださいました。
「知らないことがまだまだある」そう気付かされました。
障がい者、貧困問題、環境問題などは社会全体の問題で、私も解決に向けて取り組まなければならない一人である。けれども、知らないから何もできない自分がそこにはいました。
そして、私にはまず知らなくてはならないことがまだまだあると強く思うようになりました。
遠くにあると思っていた社会貢献は、自分で遠ざけていました。
でも本当は私の身の回りにあふれていて、身近なものなんだと気付くことができました。
その後も活動に参加するきっかけを多数いただき、すべてのイベントに参加をしました。LbG報告会や、子どもたちによる子どもたちのためのLbGにも学生リーダーとして参加し、ご縁があって、今はインターン生として活動しています。
私の友人は「人と違う“何か”をみんな探していて、”普通”からほんの少しでいいから抜け出したいってきっとみんな思っているんだよね。でもそれってなかなか難しいんだよ。」という話をしていました。
私は今、自分の活動を自分が所属するコミュニティに広げることを意識して取り組んでいます。友達に積極的に自分のインターンでの活動を相談したり、授業の中でも「中高生の社会貢献チャレンジ」のコミュニティ運営についてテーマに取り上げ発表したりしています。私の取り組みを話すと、多くの人は口をそろえて「すごいね」といいます。
でも私は、何かすごく特別なことをしているとは思っていません。小さなことをやってみる勇気とそれを積み重ねていくことで新しい出会いがたくさんあるのだと感じます。
私が“普通”から抜け出したのは、新聞の購読という一見すると何にもつながっていないようなことが始まりでした。
だから、今は小さなチャンスにチャレンジする子たちの背中をちょっとだけ押してあげられる、そんな存在でありたいと思います。子どもたちにとって、どんなことでもその子の未来を大きく変える出来事になる可能性があると自分の体験から学んだからです。
新しいことにチャレンジする勇気を持てない学生がたくさんいます。でもその背中をちょっと押してあげた時、何かが始まるきっかけになるかもしれません。
私は今後も、学生と一緒に新しいチャレンジをしていきたいと思っています。
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