これまでに全国49地域、120校以上の学校で
社会貢献教育のプログラムが実施されました
カナダに留学していたかんです!今まで留学生活や現地で行っていたボランティア活動に関してレポートしてきましたが、連載最終回の今回はNYLCが毎年開催しているNational Service-Learning Conference(NSLC)についてお届けします。
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NSLCは毎年4月にアメリカの様々な都市で持ち回りで開催されている社会貢献教育の関する世界最大級のカンファレンスです。National Youth Leadership Council (NYLC)によって開催されており、昨年度は本部があるミネソタ州セントポールで開催されました。
NYLCのCEOであるエイミーさんには一昨年にインタビューもさせていただきました。詳しくはこちらをご参照ください。
カンファレンスでは社会貢献教育を実践する高校生たちによるピッチトークセッションのほか、全米のNPOによるパネル展示、講演会による事例の共有などが行われました。また、今回のテーマは「From Passion to Action(情熱を行動に)」ということで、学生たちのやる気や情熱をどのように実際のプロジェクトまでサポートするのかが大きな焦点でした。
“As the largest and most comprehensive global gathering for service-learning educators, nonprofit leaders, administrators, students, and beyond, the conference stands as a testament to the transformative power of education that extends far beyond the classroom.”
非営利活動家、非営利活動運営者、学生、そしてさらに多くの人にとっての最も包括的でグローバルな集まりであるこのカンファレンスは教室を飛び出して広がる教育の変革の力を証明するものです。
このように、社会貢献教育に関する世界最大級のイベントに、筆者も、日本を飛び出して参加したので以下でより詳しくレポートします。
NSLCでは多くのNPOによる展示があったことが印象的でしたが、今回は特に印象に残った以下の2つの団体についてお伝えします。
Future Problem Solving Programme International (FPSPI)
FPSPIは世界的に活動するNPOで学生が想像的に問題を解決することをサポートする未来志向な活動が特徴的な団体です。特に印象の残っていることとして、この団体の理念である「5つのC」が挙げられます。この5つのCをは:
これらの5つの未来に必要な要素を育てるべく、同団体は様々な競技形式のプログラムを提供しています。例えば、運営によって示された未来の社会のシナリオとその問題点に対して解決策を立案、発表するプログラムがあります。それ以外にもシナリオライティングと呼ばれるプログラムでは未来のシナリオに対する短編小説を執筆し、創造的な書き手を要請するなど、とにかく未来にフォーカスした活動内容が印象的でした。
Heirs To Our Ocean (H2OO)
海の相続人と訳される同団体は地球に一つしかなく、全人類が共有している「水」をテーマに、カリフォルニア周辺で社会貢献教育プログラムを活動しています。同団体ではは次世代が海洋や淡水の資源に対する理解を深め、環境問題に対して積極的に行動を起こすことを促すプラットフォームです。この団体の目標は、世界中の若者たちに環境リーダーシップを発揮させ、彼らが住む地域やグローバルな環境問題に取り組む機会を提供することです。
水という切り口で社会貢献教育を行うということが特に印象に残りました。今までは社会貢献教育とは「社会の中でいかに活動できるか」を教えることを第一の目標にしていると解釈していましたが、考えてみればJFRAで提供している寄付の教室やlearning By Givingも金融教育を媒介として社会貢献教育を行っているということに気がつきました。