本プログラムは、法人格・分野に関わらず、社会課題の解決に取り組み、
インパクトの創出を志向する、あらゆる事業者を対象に、
インパクトの測定と、その向上と拡大に向けた取り組みを支援します。

社会課題の解決を加速するためには、事業によるインパクトを測定し、測定結果にもとづく意思決定と事業改善によりインパクトの向上を目指す体系的な取り組みである、「インパクト測定・マネジメント（IMM：Impact Measurement & Management）」が重要であると私たちは考えています。しかし、IMMの導入と実施に必要な資金とサポートがつくことはほとんどありません。

本プログラムでは、IMMのための必要な資金と伴走支援を提供し、事業者において適切にIMMが導入され、継続的に実施されていくことを支援します。将来的には事業者によるIMMの知見を蓄積・共有知化していくことにより、広く普及と実施を推進していきます。

インパクトの向上と拡大に向けた取り組みでは、何を実施したかではなく、環境・社会にどのような変化（アウトカム※）をもたらしたのかという視点が重要です。そのアウトカムに連動して資金提供を行うモデルが「アウトカムファンド」と呼ばれるものです。

本プログラムでは、事業を実施するための費用を補助するのではなく、創出されたアウトカムに連動した資金提供を行います。これにより事業者におけるインパクトの創出へのインセンティブを生み出し、IMMの取り組みを推進することを目指します。将来的にはインパクトに関するデータを蓄積し、より効果的な事業モデルの開発と展開に取り組みます。

本プログラムは、韓国SKグループの企業財団である
Center for Social value Enhancement Studies（CSES）との協働により実施しています。

CSESは、韓国SKグループの企業財団であり、経済界のすべての人が経済的な価値だけでなく、社会的な価値も求める社会の実現を目指す非営利の研究財団です。韓国では社会的企業のエコシステム醸成を目指し、社会的企業により生み出された社会成果を金銭価値換算により測定し、測定結果にもとづくインセンティブを支給するSocial Progress Credit（SPC）を実施しています。2015年から326社の社会的企業が3,275億ウォンの社会的成果を生み出し、CSESは527億ウォンのインセンティブを提供しています。

日本ファンドレイジング協会は、「寄付・社会的投資が進む社会」の実現をビジョンに掲げ、民間非営利組織のファンドレイジングに関わる人々と、寄付など社会貢献に関心のある人々のためのNPOとして、認定ファンドレイザー資格制度や社会貢献教育、遺贈寄付の推進、寄付白書の発行などに取り組んでいます。また、日本社会をインパクト志向に変革していくことを目指し、社会的インパクト評価や社会的インパクト投資の促進に向けた研究・事業開発に取り組んでいます。