無料 投稿日:2015年11月9日

“ひと”と“もの”の掛け合わせによる活動の拡大と寄付者に当事者意識を持たせること

三島 理恵Rie Mishima
コミュニケーション・ディレクター

どのように、そして何を意識して寄付者やボランティアを集めるのか。すべてのNPOの抱える課題と日本グッド・トイ委員会の活動について、ファンドレイジング大賞受賞団体である日本グッド・トイ委員会の多田千尋さんに伺ってきました。

IMG_9776

 

ひと”と“もの”の掛け合わせによって広がる活動

私たちのNPOは東京おもちゃ美術館の運営を始める前、主に4つの活動を行っていました。一つは日本で売られているおもちゃの中から優れたおもちゃを選び、おもちゃ版本屋大賞と言えるグッドトイアワードを発表することです。そして二つ目がそのおもちゃの良さを伝え広げる役割を担う人材であるおもちゃコンサルタントの養成です。続いて始めた活動が、病児の遊び支援と子育て支援です。そのどちらにも優れたおもちゃとおもちゃコンサルタントが大きく関わっています。“ひと”と“もの”の掛け合わせによって、わたしたちの様々な社会的活動の可能性は広がっていきました。

volun (9)

 

ワクワク、ドキドキを大切に

ある日、四谷にある廃校を活用して、おもちゃ美術館の運営を行うことになりました。社会的活動には当事者意識を持つことが必要です。おもちゃ美術館の運営では、当事者意識、そして当事者意識を持つためのワクワクドキドキを大切にしています。そのためにおもちゃ美術館を手伝うボランティアスタッフは、おもちゃ学芸員として募集しています。「ボランティア募集」より「おもちゃ学芸員募集」と呼びかけた方が、わくわくします。「おもちゃ学芸員」になるためには、受講料を払って講義を受け、また会員でもありますので、総会では積極的に意見を出してくれ、私たちの活動へのコミットは大きなものです

 

「おもちゃ」を介して多世代交流をすすめたい

おもちゃ美術館の魅力として「木の香り」があります。木にこだわっているのは「安心感」を感じられるからです。私たちが推進する木育は、「ウッドスタート」をいう、木からはじめましょう、というコンセプトで行っています。その推進では、市町村や企業に働きかけ、ウッドスタート宣言をしてもらいました。市町村では学校で地元の木を使う地産地消を行うなどの内需の拡大を狙い、企業では赤ちゃんに木のおもちゃをプレゼントすることや木育コーナーの設置に至っています。最終的には市町村と企業はウッドスタート協定のようなものができ、地産外商へとつながっていくと考えています。その際にNPOが市町村と企業をつなぐプラットフォームになるというのは、NPOにしかできない役割ではないでしょうか。

 

このようにNPOの活動は広がっていきましたが「おもちゃを真ん中にして赤ちゃんからお年寄りまでの多世代社会をどう豊かにできるか」を一貫したテーマにしています。おもちゃ美術館はおもちゃを介して赤ちゃんからお年寄りまで、自然にコミュニケーションをとれる場の一つなのです。

kannai (1)

 

NPOの強みは何か

おもちゃ美術館はお金の寄付者と時間の寄付者によって成り立っています。寄付金やボランティアを集められることが、企業にはないNPOの強みです。また課題を解決するにあたって、問題を広め、かつ人を巻き込みながらやっていくのがNPOだと思います。貪欲に寄付者を集めるとともに、支援してくれる方を単なる寄付者にするのではなく、ストーリーを作り当事者意識を持たせるように意識しました。このように寄付者に当事者意識を持ってもらい、サポーターとすることで、寄付を一過性のものにせず、寄付してもらった後もサポーターからの発信、宣伝、PR効果を期待しています。

 

おもちゃを通じた静かな革命を起こしたい

最後に、私は、おもちゃを通じた静かな革命を起こしたいと思っています。革命には、色々なコミュニティに化学反応を起こすということがあると思います。化学反応は異種が交わることで起こりますが、異文化交流はとても良いことです。異文化交流をするとよくも悪くも異文化摩擦が起きますが、その摩擦は化学反応には大切な要素で、楽しめるようになれるといいと考えています。

 


【今年も募集しています!拡散歓迎】自薦・他薦を問いません
第7回日本ファンドレイジング大賞
▽詳細・応募はこちらから
http://jfra.jp/frj/2016/award/
*2015年11月30日(月)(郵送の場合は、当日消印有効)
**
発表は、ファンドレイジング・日本2016にて!
2016年3月12日(土)、13日(日)
▽詳細・お申し込みはこちらから
http://jfra.jp/frj/
【早割・12/18(金)まで】

Commentsコメント

コメントを残す

Profileこの記事を書いた人

三島 理恵 Rie Mishima

コミュニケーション・ディレクター

大学卒業後、国際協力機構に勤務。2009年6月から設立スタッフとして日本ファンドレイジング協会に入職。学生時代は障害者の家族の家族関係学を研究。現在は広報やボランティアマネージメント業務を担当するコミュニケーション・ディレクター。その他に、企業、NPO、行政、国際機関などと協働で行っている寄付キャンペーン「寄付月間-Giving December-」も事務局として携わっている。

Other articlesこの著者の他の記事を読む

無料!
2017.10.16

「もやっ」とした理由でやめていったアルバイトのスタッフがきっかけではじまった社会的事業で寄付3億円超...

その他
三島 理恵
4
無料!
2017.8.28

すべての人の社会貢献のプラットフォームをつくりたい -社会貢献に関心のない人に、行動してもらうために...

その他
三島 理恵
2017.7.5

タイズ財団がソーシャルイノベーション財団と呼ばれるワケとは?

戦略的ファンドレイジング
三島 理恵
DSC08489
無料!
2016.6.17

いよいよ動き出す社会的インパクトの未来

活動レポート
三島 理恵
20160520_1
2016.6.10

社会のお金の流れをデザインするトップランナ―たち ~ダイナミックな社会変革を起こしていくために必要な...

ファンドレイジング日本
三島 理恵
IMG_3209
2016.3.30

日本からアジアへ、日本のファンドレイジングの可能性を見た~AFP International Fun...

その他
三島 理恵
kannai (1)
無料!
2015.11.9

“ひと”と“もの”の掛け合わせによる活動の拡大と寄付者に当事者意識を持たせること

ファンドレイジング日本
三島 理恵
バリューブックス 3
無料!
2015.11.9

小さい会社が考えた継続しやすい社会貢献プログラム ~「古本」を介して、社会と人とのつながりを生み出す...

ファンドレイジング日本
三島 理恵
FullSizeRender (2)
無料!
2015.7.31

【レポート】ソーシャルビジネスでの起業。可能性を拡げる、ファンドレイジングとは

活動レポート
三島 理恵

会員限定コンテンツを読むために

ファンドレイジングジャーナルオンラインを運営する「日本ファンドレイジング協会」とは?

より良い記事をお届けするために、
皆さまからのご意見をお寄せください

※いただいたご意見には全て対応できない可能性がございますので予めご了承ください。